国境を越えた医療プラットフォームを提供する Smart Healthcare

Smart Healthcareは、使い慣れた医療システムと連携した形で利用できる、グローバルなe-ヘルスプラットフォームである。

より効果的な診断のための医療データ

従来のシステムでは、個人の医療記録は個人と共にあり、個人の裁量のもと、限られた医療従事者などに限って共有できるものであった。これをブロックチェーン技術を活用することで、新たな個人の医療データの記録・保存方法を目指した。Smart Healthcareでは、それをHER(Electronic Health Records)と呼び、データは個人のプライベートなものとしてではなく、より効果的な診断のために医療専門家が活用できるオープンな形となっている。これは、診断と医療の透明性確保に寄与してくれるだろう。

国境を越えた医療サービスを可能に

スマートヘルスケアは、患者の病状悪化を防ぐため、病院へのデータ提供を求めている。データは研究システムと分析で統合され、疾病診断のための信頼度の高いデータを構築し、予測分析に活用される。世界の医療システムには様々なデータ・スタンダードが存在するが、別のシステムを構築するために必要なエネルギーよりも、多様なデータ・スタンダードから優れたデータを抽出することに貢献するプロセスに注力している。また、ブロックチェーン技術により、国境を超えた医療サービスを可能にしている。各個人のデータがネットワークに登録され、スマートホンや時計、コンピューターなどを使って利用可能になることで実現化される。プロセスが進むにつれて、統合プロセスの中で全てのIoTデバイスをサポートすることにもなる。また、個人の意思を尊重することから、システムを個人に適用する際のガイドラインを設定する余地がある。

ステージを経て、世界展開へ

Smart Healthcareが目指すステージは、いくつかのステージが設定されている。最初のステージはプロトタイプから、アルファバージョンステージへの移行。第2ステージは、人工知能を活用した意思決定支援システムを含む、移行ステージで収集した全データの統合。このステージでは、スマートコントラクトが機能する。第3のステージでは、医療専門家プラットフォームの構築で、患者と医療アドバイザーとの間のつながりが確保される。第4ステージは専門家のための交流プラットフォーム構築で、患者に対してスマートコントラクトで管理されるプロフェッショナルのサービスが提供される。第5ステージは、非公式なコミュニケーション以外のデータ交換プラットフォームの実現。第6ステージは、遠隔地域で大規模な医療機関と共同した取り組みの実現。これらの実現によりサービスは、ヨーロッパ全域まで拡大し、最終的には全世界までというグローバルな拡大を見込んでいる。

Smart Healthcare(SHC)は、自分たちのネットワークで使用されるトークンを持っている。まだ、ICOステージは初期の段階にある。また、彼らの公式サイトにあるホワイトペーパーでは、医療記録の方法などの詳細を確認することができる。

プロジェクトにはアンドレイ・スビリデンコフ(Andrei Sviridenko) をソフトウェアアーキテクトのリーダーに、数多く人物が参加しており、ワーキングチームと諮問委員会は15名以上のプロフェッショナルで構成されている。

 

Smart Healthcare
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